個人的に、物理学は必要があって学びましたが、数学はその必要性の感じ方 がより少なかったので、学ぶのが苦痛でした。だから、個人的には、物理学 で現れる数学はできるだけ解釈を加えたいと考えていました。その成果(?) は、教えるときに役立っています。
むちゃくちゃ金のかかった実験なので、ぜひ、みなさんで楽しみましょう!
等加速度運動を、グラフを用いて理解できるようにグラフの練習をしました。 「今だ!ここで使うんだ!」って感じで、等加速度運動をグラフと結びつけ てほしいです。 そこで、注意点です。人間、できるだけ単純に考えたいものですが、そのと き、区別しなければならないものは区別する、という発想が必要です。練習 問題08の1.(c) は、"v-t" のグラフを描くものです。「t=0 で v が正であ る」は、グラフの右肩上がり、右肩下がり、とは関係なく、「"v-t" のグラ フ」ですから単に、値が正です。授業でお話したように右肩下がりになるの は、t=0 で v が正であるかどうか、ではなく、加速度 a が負であることに よります。傾きは下のグラフの値でしたね!
「遠心力」については、色々と誤解が多いし、人によって遠心力のイメージ が違うので、特に等速円運動では、できるだけ話さないようにしています。 とりあえず、遠心力はわすれましょう。(後で出てきます。)中心向きに引っ 張らないと円運動は行えないことは、マイクのケーブルが切れたらマイクが すっ飛んでいくことから明らかです。
等速円運動について、普通の教科書では、普通に微分法を使います。今回の ように微分法を全く使わず、対応関係だけで加速度の向きや大きさを見積も る方法は、見たことがありません。(半分以上、自慢です。)
位置ベクトルの原点について、良い質問です。私はそこに疑問を感じること がなかったので、意表を突く質問でした。答えとして、等速円運動だろうが なんだろうが、原点はどこでもいい、ということになります。逆にどこでも いいのなら、円の中心を原点にとってもいいじゃないか、とも言えるわけで す。そして、円の中心を原点にとると、うまく説明できる、ということにな ります。
みなさんにお勧めします!
特に等速円運動と、この後にやる運動量保存則は、学生のみなさんにとって 難しいようです。ぜひ!
まさに、そういうときこそ、予習が役立ちます。自分が慣れていない言葉、 文字は何なのか。それが、あらかじめ、わかっていれば、授業で追いつけま す!